top of page
再生紙
トビラフレーム2.png

イラスト/大島英太郎

多種多様な生きものたちの楽園

渡良瀬遊水地の自然

コウノトリの自然繁殖に成功
板版.png

​野 鳥

鳥類は275種(うち絶滅危惧種は58種)が確認されています。夏には沢山のオオヨシキリやコヨシキリが繁殖し、8月から9月には数万羽のツバメがヨシ原で塒(ねぐら)をとり、春と秋にはシギやチドリの中継地となっています。

生態系の頂点にいる猛禽類(もうきんるい)が多いことも特徴です。冬季にはチュウヒ、ハイイロチュウヒ、ノスリ、チョウゲンボウ、コミミズクなどが見られ、特にチュウヒの越冬地としては日本有数を誇り、最近ではオオセッカが繁殖するようになりました。令和5(2023)年5月には、大変珍しいマダラチュウヒも飛来しました。

また平成30(2018)年からコウノトリが定着するようになり、令和2(2020)年からは遊水地内の人工巣塔で繁殖しています。官民協働で「渡良瀬遊水地コウノトリ・トキ定着推進協議会」が設置され、コウノトリに続いてトキも生息できる環境を目指す機運が高まっています。

ツバメねぐら入り-k.jpg
ツバメのねぐら入り/©堀内洋助
コミミズク-k.png
コミミズク
渡良瀬遊水地では渡来数は少なく、餌となるネズミの生息数と関係が深いと考えられています。夕方に活発になり、草原上を旋回して餌を探します。
オオセッカ-k.png
オオセッカ
絶滅危惧IB類
渡良瀬遊水地では留鳥で、ヨシ原に生息しています。警戒心が強い鳥ですが、繁殖期にオスがさえずりながら飛ぶ姿を見ることができます。
ミサゴ-k.png
渡良瀬遊水地では、秋に立ち寄るだけのものと越冬するものが混ざります。水辺の上空でホバリングし、急降下して魚をとらえる姿が見られます。
ミサゴ
準絶滅危惧
オオジュリン
オオジュリン-kk.png
北海道や東北の湿原で繁殖し、冬鳥として飛来します。枯れたヨシに紛れ、見つけるのが難しい鳥です。
ベニマシコ-k.png
ベニマシコ
北海道や青森から冬に越冬のため渡来します。低木が混じった草地に見られます。
カッコウ-k.png
カッコウ
夏鳥として飛来し、よくオオヨシキリの巣に托卵しています。初夏の渡良瀬遊水地には欠かせない一種です。
マダラチュウヒ-k.jpg
マダラチュウヒ/©堀内洋助
マダラチュウヒ
中国東北部と東南アジアを渡る鳥で、日本では珍しい旅鳥として、春や秋の渡りの時期に飛来することがあります。
絶滅危惧IB類
コウノトリ-k.png
コウノトリ
一度、国内の野生個体は絶滅してしまいましたが、2005年から兵庫県豊岡市での放鳥を皮切りに個体が増え、渡良瀬遊水地では2020年から繁殖するようになりました。遊水地内の水辺や遊水地周辺の水田で見かけられます。
絶滅危惧IA類
カワセミ
カワセミ-k.png
全国の水辺で見られる鳥で、渡良瀬遊水地でも同様です。水面に張り出した枝から水中にめがけてダイビングし、小魚を捕えます。
ヨシゴイ-k.png
ヨシゴイ
準絶滅危惧
サギの仲間では最小で、夏鳥として渡来し、ヨシ原の中に紛れています。運が良ければヨシ原すれすれを飛ぶ姿が見られます。
サンカノゴイ-kk.png
サンカノゴイ
絶滅危惧IB類
留鳥ですが全国的にも個体数が非常に少なく、珍しい鳥です。湛水した広いヨシ原を好んで中に紛れています。
ヨシガモ-k.png
冬鳥として水辺に飛来し、大きな群れを見かけることもあります。オスの頭部はその形状と色味から「ナポレオンの帽子」と呼ばれています。
ヨシガモ
オオヒシクイ-k.png
オオヒシクイ
絶滅危惧IB類
ヒシの実を食べることが由来で、冬鳥として渡来し、水辺に生息します。ガンの仲間では最も大きく、羽を広げると1.6mほどになります。
チュウヒ-k.png
チュウヒ
絶滅危惧IB類
ヨシ原に冬鳥として飛来する渡良瀬遊水地のシンボルバードです。翼をV字に保って滑空する姿が特徴的です。
ハイイロチュウヒ
ハイイロチュウヒ-k.png
渡良瀬遊水地ではチュウヒよりも珍しい鳥です。翼が灰色なのはオスで、メスは全体的に濃褐色をしています。
コヨシキリ
コヨシキリ-k.png
日本各地に夏鳥として飛来しますが分布は局地的です。オオヨシキリの鳴き声に比べると金属製を帯びて細く澄んだ声をしています。
CEJ_9929-DeNoiseAI-severe-noise copy.jpg
コチドリ/©Eugene Cheah
コチドリ
日本のチドリ類の中では最小で、夏季に繁殖のため飛来します。顔と胸元の黒色帯と黄色いアイリングが特徴です。
bottom of page